はじめての副籍交流

記事:ユミコ
息子は支援学校の1年生で、放課後は地域の小学校の学童に通っています。「副籍交流」と言う制度があり、希望をすると地域の小学校に時々一緒に授業を受けに行くことができます。9月に1回目の交流がありました。
息子は前日からすごく張り切って、自己紹介の練習を何度もしていました。我が家ではカメを飼っているのですが「エリマキトカゲ飼ってます」「蛇を飼っています」と話を盛って。笑いを取る作戦かな。
支援学校の担任の先生と、今回受け入れてくれる小学校の先生は、事前に今日のことについて打ち合わせをしてくれていました。
朝、学校までの道のりで、学童が一緒の女の子たちと会う。「あれ?れいくんどうしたの?」 私「今日は小学校に遊びに来たんだよ」「え!転校?」などなど。女の子たちがさらっと息子と手を繋いでくれて、私も息子も顔がほころびます。息子が女の子に何か話しかけるけれど「なに?なんて言ってるかわからないよー」と。私が通訳をしたりして。
学童や保育園での顔見知りの子たちが「あれ?れいくんなんでいるの?」などと声を掛けてくれます。
時間になったので1年生の教室に入り、朝の会の時間を使って、自己紹介と簡単なゲームを。支援学校の先生も付き添ってくれたので、先生が作った自己紹介カードをスライドに映して、ウルトラマンとサッカーゲームが好きなこと、体育と給食が好きなことなどを先生が紹介してくれました。息子は緊張して声がとても小さくなっていたけど、小学校の先生が「れいくんのこと知ってる人ー?」と質問すると1/3くらいの子供たちが手を上げてくれて嬉しかったようです。
それからじゃんけんで息子に勝った子たちが勝ち残っていくゲーム、落ちた落ちたゲームなどをして、あっという間に時間が過ぎていきました。息子は、答えが当たっても間違っても気にせず、手を挙げていました。そう、間違っても大丈夫!
帰りは、みんな廊下に出て花道をつくってお見送りしてくれたのです。優しいなぁ。ありがとう、ありがとう!
本人より私の方が緊張していたみたいだけれど、みんなあたたかく好意的で緊張が解れました。そうだ、学校を決める時「その場にいることを歓迎されている環境においてあげたい」そう思っていたんだった。息子の命を歓迎したその時のように。
次回の交流は12月。この副籍交流が、障がいのある子を知ってもらう機会にどのくらいなるのかわからないけれど、地域に顔見知りが増えるのはいいことだと考えています。通常級の一年生はびっくりするほどしっかりしていて、ペースも早い。教育自体にも興味があるので、これが通常級か、という現実を知る意味でも行って良かったなと思いました。
それから支援学校の先生と3人で、電車を使って支援学校に戻りました。いつもは泣き言をいってランドセルを背負いたがらないけれど、今日はランドセルを背負って地下鉄に乗って長距離歩いて、息子の頑張りをたくさん褒めてあげようと思いました。

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