記事•ミカ
先日開催した「学生の方対象の曽我部先生のおはなし会」にSUPLIFEメンバーとして参加させていただきました。「報道特集」を繰り返し拝見していたのですが、画面でお会いした曽我部先生はそのままの優しい笑顔で本当に楽しそうに嬉しそうにカズキさんをはじめクラスのお子さんや関わってきたお子さんのことをお話してくださいました。
曽我部先生がクラスにカズキさんを迎え入れた当初、カズキさんの行動の中には大変な事もあり何でこんなことをするんだろう?と思うこともしばしば。でもそこで先生はカズキさんのその行動を「おもしろいと思った」そして制止するのではなく「まずはカズキのそのまんまの姿を知り受けとめようと思った」そうです。そうやってカズキさんのことを見ている(過ごしている)と、その行動には理由があり、また、本当に困ったときはクラスメイト達に聞いてみる。すると「こうなんじゃないか」「こうすればいいんだよ」などと子どもたちが一緒に考え教えてくれたそうです。
カズキさんもたくさんの葛藤があったことと思います。でも、自分のことを丸ごと受けとめてくれる大人(先生)がいて、自分のことを理解しようと寄り添い考え一緒にいてくれる友だちがいる。自分を理解しようとしてくれる人達の中で、カズキさんもまた、みんなのことを信じられるようになり、心を開くことができたのだと感じ入るお話しでした。
インクルーシブ教育の実践といわれるとどうしてもカズキさんのエピソードが多く語られますが、先生のお話を伺っていると、カズキさんだけが特別なのではなくクラスの中の一人がカズキさんだったという事が自然と伝わってきます。
クラス一人ひとりのお子さんの丸ごとを受け止め理解しようとしてくれる「先生」がいる。自分を信じてくれている「先生」がいる。そして先生のその思いはお子さん一人ひとりにちゃんと伝わっている、、。大人だから子どもだからは関係ない、人対人の信頼関係のカタチがそこにはあって、先生の、子ども達一人ひとりが大好きで一緒に過ごすのが楽しい!本当に楽しい!!が子ども達みんなに伝わっていて、そこにあるのは愛なんだ、そこに特別はないんだな、という様子が目に浮かび書いている今も涙がじわじわしてしまうのでした。
今回は学生の方々を対象にお話しを伺ったのですが、「教員を目指しています」という若い方々が今ボランティアで関わるお子さん達のことを思い浮かべながら「ともに育つ」という事を真剣に考えようとして下さる姿に、本当に未来は明るいな!と心強く頼もしく心の中で大きなエールを送らせてもらいました。
そしてそんな学生の方々に心から「素晴らしいです!」と伝えてくれる曽我部先生は、ニコニコしながら「でも羨ましいなぁこれから先生になれるなんて!僕もまだまだもっともっと何回もやりたいんですよ
私も障がいを持つ子を育てています。カズキさんのお母さまである平田さんのお気持ちや道のりを想像するだけで胸が震えます。平田さんがご家族と一緒にカズキさんを信じ、世の中の人々を信じて歩んでいる<ともに育つ子ども達みんなの成長>の素晴らしさに感謝の気持ちが溢れると共に、<ともに育つ>素晴らしさを私も信じながら、自分のいる場所から我が子と一緒に前を向いて歩み続けようと思います。
平田さん、曽我部先生、貴重な場を設けて下さり本当にありがとうございました!