記事:ユミコ
保育園でのことは気まぐれにしか話してくれない次男が、寝る前に布団の中で今日の出来事教えてくれた。
「今日はAちゃんと喧嘩した。僕が机の上に作ってる途中の折り紙を置いてトイレに行って戻ってきたら、Aちゃんがその折り紙に落書きしてて、僕はちょっと泣いた」
そっかそっか、泣いちゃったのか。それからどうしたの?と聞くと、先生がお互いから事情を聞いた後、次男とAちゃん二人だけでピーステーブルで話し合いをしたそう。
ピーステーブル(Peace table)とは主に見守る保育を実践する保育園などに置かれていて、争いごとや揉めごとが起きた時に、子供だけで話し合いをするスペースとして設けられている。息子の保育園では、小さな丸いテーブルにイームズを模した可愛らしい椅子が三脚置いてあり、女の子たちがそこでお水なんか飲んでおしゃべりしているのを見ると、まるでカフェを小さくしたような雰囲気だ。
ピーステーブルでは、次男が制作物を置きっぱなしにしてトイレに立ってしまったこと、Aちゃんはそれを知らずに落書きしてしまったことを二人で話し合ったようで次男は「僕も悪かったんだよね」と言った。Aちゃんは音楽の部屋に向かう途中でごめんねと言ってくれた、とも。そっか、仲直りできてよかったねと言うと、次男はそれから少しして眠りについた。
翌朝、寝たふりをしてその話を聞いていた夫にピーステーブルとはなんぞやという説明をして、次男の成長を喜んだ。まずピーステーブルという名前がいい。平和を生み出すための机。大人の介入は最小限で、子供は子供だけで問題を解決し、仲直りする力があるんだな。大人が入ることで逆に厄介な問題に発展してしまうことだってある。子供の力を見縊ってはいけないし、もっと信じてみなくちゃ。
そんな次男はAちゃんと”けっこん”したいそうです。